【ネタバレ】がんばっていきまっしょい (2024)感想

2024年11月15日金曜日

映画

がんばっていきまっしょい (2024)のネタバレを含めた感想です。

ボート競技に打ち込む女子高生の青春ストーリー。最初は打ち込んでいないけどだんだんその気になっていく気持ちの動きだとか、仲間たちとのすれ違いとか再び力を合わせていくところとか、いわゆる部活ものの基本を押さえた王道物語なのですが…。そういった場面での心の機微がほとんど描かれていない。はっきり言ってどのキャラにも魂が入ってない。死んでる。

日常シーンなどを2Dで作ってボートを漕ぐシーンだけ3DCGにしたら浮いてしまうから、全部日常シーンもボートシーンもまとめて3DCGにしたのかなと思うんですが、2024年にもなってこんな低品質な3DCGアニメ出してきて一体何を考えているんでしょうか? 10年前の2014年でも「シドニアの騎士」という優れた3DCGアニメがあるわけで。最初に出てくる人物のシーンがいきなりカクカクしてたりユラユラしてたりで、「これはヤバイものを観に来てしまったのかもしれない…でも観てたら慣れるかなあ…」と思ったのですが最後の最後まで挽回することなく、全体として大変出来が悪かったです。なんだか動きとセリフがズレてるような気もしたし…。

ボートを漕ぐシーンがメイン、みたいに書きましたけど、量はそんなに多くないというか、あんまり印象に残らないというか…。そもそも競技のルールの説明とかほとんどしてないし。と思ったら「ボートに慣れないうちからボートの調整したら事故が起きるからダメだよ」みたいな後の展開の仕込みかと思ったら一切関係なかったシーンを入れてくるし。事故はあるけどそれ全然関係なし。最後のレースも途中で余計な心象風景みたいなカットを入れて、決着のゴールシーンを描かないし。あとラストシーンを建物の向こう側での聞き取りにくいセリフのやり取りだけで済ませるのもなんだかなぁという気がしました。

1クールアニメならもっとキャラを立てるエピソードを入れたり、気持ちの揺れ動きをしっかり描写する時間もあったような気がするので、劇場アニメには向いてなかったと思います。身も蓋もないことを言うと、お金を取れるレベルではないですね。わざわざ有給取って時間作って行ったのになあ。